2016.6.27
日々是就活(2016.05.24)

「実はいま、こっそり転職活動中なんです」
ご面談で、こんなコメントを伺うこともありますが、
さて「転職活動」とは、いったいどこから始まりなのでしょう?

他社の採用面接を受ける、これは確かに転職活動ですが、
一方で、転職サイトを見はじめた、社外の人の話を聞いた、
セミナーに参加してみたといったことになると、
いったいどこからが「転職活動」なのかは、不明瞭に思います。

そもそも、転職するかどうかはさておき、
他の会社がどんなことをしているのか、
同じ世代がどんな風に働いているのかに関心を持つのは、
ビジネスパーソンとしても、当然であっていいのではないでしょうか。

東南アジアで働いている私の友人から聞いた話では、
「ある日、部下が突然来なくなり、調べると他社に転職していた」
などというケースも、かなりあったりするのだそうです。
「ひどいな」と憤慨すると、ため息まじりに答えます。
「しようがないよ。条件がいい方にすぐに移るんだ、みんな」

極端な例かもしれませんが、こうしたことが起きるのは、
それだけ多くのビジネスパーソンが、自分の仕事と、
それに対する処遇について、いつも意見や考えがあり、
違う仕事に就く可能性についてアンテナを立てているということです。
どこかの予備校ではありませんが、「日々是就活」とばかりに、
彼らは毎日の仕事に取り組み、ステップアップを狙っている。

結果として、彼らは実際に成長し、賃金水準にも反映され、
それは物価や、経済力全体にもつながっているのを感じます。
このあたりのアグレッシブな成長途上国の話を伺っていくと、
翻って日本では、どうして自分の仕事や働き方について、
もっと関心を持って振り返らないのか、不思議に思います。

どうも新卒一斉入社というルールのなかで、
まるで偏差値で大学を選ぶように、企業を知名度などで選び、
実際の仕事は入ってから経験するので、その仕事について、
「自分で選んだ」という感覚があまり感じられない。
与えられたもので、とりあえず満足してしまうなら、
雇う側からすれば賃金を上げる理由もないわけで、
これでは政府や日銀が何をしても、物価も何も上がらないわけです。

「日々是就活」とまでは言いません。
でも、もっと広い視野からいろんな人や業界と見比べて、
自分の働き方を振り返ることは、実際に転職しなくても、
自分自身にとって、大きな自信につながってくると思います。
自分の仕事は、自分で選んだものです。
そう言い切れる働き方を、今後も応援してまいります。