2016.5. 9
ヘッドハンターの経済学(2016.05.10)

この連休、ずっとご応募いただいた方々とのご面談があり、
本当に多くの方々とお目にかかることができました。

30歳前後の方々が、キャリアに関して疑問を抱いたとき、
きちんとしたアドバイスを得られる場所が社会に少なく、
誰もが「なんとなく」現在を許容しているようで、
弊社としても使命感をまた新たにする場になりました。
ご応募いただいた方々はもちろん、名もなき会社からの提案を、
ご検討いただいた全ての方々に深く御礼申し上げます。

さて、そのなかで大変多くご質問をいただいた点は、
「なぜ、弊社のプログラムは無料なのか」。
今回は多くの方々に「ヘッドハンターの収入」について、
一般論としてもご理解いただけるようにお話したいと思います。

ある方曰く、ヘッドハンターは優秀な方々を100人、
常に仲良くしていられるなら、一生食っていけると言います。
以下、簡単なシミュレーションで、このことを考えてみましょう。

ざっくり、100人のうち半数の50名はほとんど転職されません。
一生に一度か二度、本当に熟慮の末か、やむにやまれずされるだけ。
母集団を選別しなければ、比率はだいたい半数程度が実感値でもあります。

残り50人は、ある程度の仕事を達成した場合、
次の仕事は社内外を問わず考えられる方ではないかと思います。d
この周期は2-3年、もしくは4-5年といったものが多い。

仮に、分かりやすく5年としましょう。
すると、50人いらっしゃるので、50名÷5年=10名となり、
この母集団からは、今年少なくとも10名は転職がありそうです。

どんなケースでも、転職のきっかけはいろいろなので、
ヘッドハンターがお手伝いできるケースが半分ほどだったとすれば、
この10名の半分=5名のお手伝いが年間の売上につながります。

ヘッドハンターの手数料はいろいろあれども、
成功報酬で転職者の年収の30%前後、というのが現在の基本。
ということは、1年間のヘッドハンターの売上は、
「母集団の平均年収」×5名×30%=母集団の平均年収の1.5倍。
母集団の平均年収が600万なら、年商は900万。
800万なら1200万。1000万なら1500万ということになります。

一方で、ヘッドハンターにかかる経費はほぼゼロです。
本人の収入以外には、オフィス等の経費がありますが、
これも自宅にすればほぼゼロで、他に必要な投資はほぼありません。
すると、母集団の平均年収の1.5倍=ほぼ給与になるわけです。

しかも、実際にはこの「5名」という数字はかなり保守的。
転職周期が5年ではなく2-3年であれば、この数字は7-8人になるでしょうし、
最初に除外した50名も、時には転職されるケースが1-2名はありうる。
すると、5名どころか10名近くに実績が増え、売上も先の数字の2倍に近づきます。

こう考えると、ヘッドハンターが100名のネットワークを築き、
常にキープできるなら、一生食っていけることは正しそうです。
さまざまなファームのヘッドハンターが、経験を積んだら独立する、
そこにはこんな計算も、背景では成り立っているのかもしれません。

また、こうしたプロフェッショナルのヘッドハンターが、
皆さんから「いますぐ転職する気がありません」と言われても、
全く気にしないということが、数字的にもご理解いただけると思います。

とはいえ、誰もがいつかは、一度は転職するかもしれないわけで、
ヘッドハンターが気にしているのは、
その時、本人が転職したいかどうかよりも、
その方がいつか転職できるかどうかの方が、遙かに重要なのです。

それに、本当に一生転職されなかったとしても、
ヘッドハンターはリアルタイムでビジネスに通じる必要がある仕事なので、
現場でご活躍の皆様から、各ビジネスの最新の状況を伺えることは、
仕事上もいろんな理解につながりますし、何よりも個人的にとても楽しい。
ですから、本人が転職したいかどうかなんて関係なく、
いろんな人にお目にかかりたい、それがヘッドハンターの役割なのです。

さて、当方について申し上げると、自分はさらなる目標として、
このヘッドハンターという存在をもっと身近にすること、
キャリアで悩んでいる30歳前後の皆さんのチカラになること、
そしてこの国の雇用の流動化をもっと進めることのために、
あえてオフィスを構え、システムまで構築してしまい、
その上で毎週イベントまで開こうと努力を続けています。

本当は何の投資もしなければ、個人的な生活は満たされそうですが、
それならわざわざ自分で独立しないほうが、遙かに儲かっているでしょう。
しかし、自分はそうは思わなかったから起業しました。
自分自身ができることを通じて、私はもっと社会に貢献したいのです。

100人ではなく、最終的には何千、何万人と仲間を増やしていきたい。
そうしてキャリアを考える機会をもっと身近にしていきたいのです。
そのためにも、このプログラムは無償であり、今後も無償で取り組んでいきます。

もし、皆さんにお願いできることがあるとすれば、
それは、ご本人が無理矢理転職することではありません。
それよりも、この場に価値を創りだせる、そんな仲間を増やしてほしいのです。
それで充分に、企業としては成り立つはずですので、ご心配なく。。。