2016.3. 1
クローズドなインターネットから飛びだそう

ここのところ、少し具体的でややテクニカルな話をしたので、
今度はまた、大きなテーマについて考えてみようと思います。
いまのところこうして思いつきで並べていますが、
そのうちきちんと整理しますので、少しお待ちを。

そもそもなぜ、ヘッドハンティングとITなのか。
このテーマを考えていくとだいぶ長くなりますが、
いくつかのキーワードや切り口をとりあげて、
少しずつ切り崩してみたいと考えています。

日本の中途採用市場を大きく変えていきたい、
と思ったとき、すでに多くのチャレンジャーが、
同じような試みをしてきたことは明らかです。

あえて個別の名称までは取り上げませんが、
その多くはインターネットを活用する一方で、
そのインターネットという枠組みからは、
決して抜け出さずに、あくまでネットの中で、
完結しているビジネスモデルがほとんどでした。

しかし、採用には概ね、面接があります。
これまでも、この採用面接を不要にしたい、
という努力が重ねられているようですが、
残念ながら、面接が全くないという採用方針は、
存在も少ないでしょうし、成功した話も聞きません。

実際、採用に面接は必要ではないでしょうか。
面接=face to faceの情報量に対して、
インターネットがもたらせる価値には、
きっと限界があるように思うのです。

インターネットと面接の、一番大きな違い。
それは「何に出逢うか分からない」こと。

何百人も面談を繰り返してきた自分だから、
このface to faceの意外性はよく分かります。
どんなに事前に下調べをしたとしても、
どんな相手も「逢ってみなくちゃ分からない」。

だから、採用から面接はなくならないのです。
どんなに良い人だという事前情報があったとしても、
採用側も、「逢ってみないと分からない」という確信がある。

こうした「意外性」こそが、
実はいまのインターネットに不足していて、
そして弊社の目指す理念にとっては、
一番欠かせないものだと私は考えています。

ただ、この議論は,一部の方からすると、
少しおかしなものに聞こえるかもしれません。

例えば、私が大学でNetscapeを使っていた20年前は、
インターネットこそが、意外性の宝庫でした。
知らないアドレス、知らない国、知らないヒト、
知らない世界とつながる一種のパラレルワールドだった。

おそらく、この流れを変えたのはGoogleです。
そしてFacebookを初めとするSNSで、決定的となった。

もともと検索エンジンというのは、いい加減なものでした。
ところが、エンジンがユーザの意図を読むようになると、
「ユーザの求めるもの」しか出さないようになりました。
いま、皆さんが「ググる」と、検索結果もだいたい、
「やっぱりあるよな」というものばかりではないでしょうか?

そして、SNSは自分と立場が近い人を結びつけ、
考えが似ている人を結びつけ、仲良しばかりを結びつける。
少し尖ったことを書いても、そこには賞賛と同情が多く、
反論は自由にシャットアウトできるのもSNSの特徴です。

別にこれらのサービスを否定するわけではなく、
もちろんこれらは便利でイイものなのですが、
一方で、弊社が目指しているのは、
「いまのままでいいのか」と考える方々が、
新しい何かを求める「場」を作ることにあります。

自分が、違う世界に挑戦したらどうなるんだろう、
何ができるんだろう、成功するんだろうか、
という疑問を、主体的にネットで解消するのは難しい。
だって、インターネットはいまや、
クローズドになりすぎてしまっているから。

例えば、転職サイトで新しい会社を捜す場合、
誰だって、いまの仕事の延長線で考えるでしょう。
自分は金融の専門家だ、営業しかできないんだ、
大阪でしか勤務経験が無い、メーカー以外考えたこともない。

そこからチョットだけピボットした先を選ぶだけで、
見たこともない場所や会社が結果に出てきても、
「なんだこりゃ」で弾いてしまうのが普通でしょう。
自分の知らない会社には、そもそも行く気が無いと。

これではクローズドなキャリアから抜け出せません。
そこで、新しく提案できること、大いに議論することこそ、
face to faceの強みであり、ヘッドハンターの仕事なのです。
「いまの才能は、こんなところでも活きますよ」

ユーザが検索しようと思わなかった結果を、
価値ある形で紹介できること、それがヘッドハンターの強みです。
これができなければ、ヘッドハンターは検索エンジンと同じです。
そんなサービスには、本当に付加価値があるでしょうか。

今月、ようやく新しいオフィスの準備に入りましたが、
ここではそれなりに広いスペースを確保しています。
というのも、仕事の行き帰り、もしくは営業の合間に、
弊社に立ち寄って、いろんな人から話を伺いたいからです。
渋谷駅から2-3分の場所にあるのも、そうした理由からです。

ぜひ、インターネットでは見つからない情報を、
ここで手に入れて、ご自身のキャリアに活かしてほしい。
そうした「場」をリアルに作っていけるよう、
ネットも駆使しながら,弊社は準備を進めていきます。
どうぞご期待ください。