2016.1.12
30代は、戦い、迷え。

「転職年齢は35歳まで」という言葉があります。
皆さんはどう思いますか。これは真実でしょうか。

この言葉の問題点は、具体的論拠が全く示されていないのに、
なぜだか多くの人が納得させられる要素があるからです。

転職には年齢的限界があるハズだ。
多くの人の中にあるステレオタイプを、
巧妙に使って、この言葉は人口に膾炙しています。
そして「もう35歳まで時間が無いぞ」と焦るなら、
それは、どうやら紹介会社のねらいだと思いませんか。

転職年齢に限界はあるのでしょうか。
統計データを確認する前に、一般論として、
そもそもいわゆる「出世コース」を考えたとき、
新卒から引退までのキャリアはどんなものなのか、
少しベースをお伝えしておきたいと思います。

現在の日本企業の役員クラスは、大半が新卒入社、
そして年功序列、終身雇用のなかで成長されています。
とはいえ、昔の日本企業というのは常に成長し、
いつも変貌を遂げていたことを忘れてはなりません。

そのため、20代はどこかで下積みをしてきた後、
30代にもなれば、新規事業をいきなり任されたり、
大きな工場建設や海外進出の責任者となったり、
実は若いときから、新しいチャンスが社内に転がっていて、
それらをつかみ取ってきた方が、大半になります。

そこで挙げてきた実績と経験をベースに、
自分なりのビジネスの基礎、そしてマネジメントを掴み、
40代は自分の一番成長できる=やりたい場所を見つけ、
そこで一心不乱に大きな成果を成し遂げる時期になる。

すると、50代にはどこかで役員候補に名前が挙がり、
熾烈な競争のなかで選ばれ、やがて会社を任される。
これが、いままでの日本企業における出世コース、
役員クラスの方々が歩まれた道の基本にあると感じています。

では、年功序列と終身雇用が崩れてきたいま、
これからの世代は、どんなキャリアを思い描くべきか。

残念ながら、大企業ではさまざまな経験の余地、
若手に任される裁量が、日々日々少なくなってきています。
しかし、30代のうちに多くを学び、経験しないと、
40代で自分がのびのび腕を振るうことは非常に難しい。

30代は20代のうちに積み上げてきた基礎を活かして、
大いに挑戦し、ぶつかり、悩み、迷うべき時間で、
そこでの多くの苦しい経験や、何かを成し遂げた自信が、
40代の自分が「他とは違う誰か」になれるかどうか、
すべてを決めてしまうといっても過言ではないからです。

実際、40代からは、家庭の時間や責任も大きくなり、
自分自身の柔軟性、体力にも限界が見えてくる。
「30代までは徹夜すれば成果は出る、40代はムリ」
この現実に向き合ったときには、もう遅くなる。
挑戦は30代までにしないと、全体の軋轢が大きくなってしまう。

私は、35歳が転職年齢の上限とは思いません。
しかし、確かに「新しい挑戦」というべき転職は、
個人差はあれども、30代でないと難しいのは認めます。
採用する側だって、何か新しいことに挑戦して欲しい、
と思ったときに、どちらの人を選ぶかを考えれば、
自ずとその答えが、30代を選ぶのは当然と考えます。

30代のうちに、もちろん20代でもいいのですが、
できるだけいままでの自分を打ち破って、挑戦して欲しい。
それが自分の会社にないならば、勇気を持って出るべきだ。
この社会全体が大きく発展していくためにも、そういう機会が必要だ。

これは、私がクラウドヘッドハンターズを立ち上げた理由のひとつです。